みなさん明けましておめでとうございます。旧年中はお世話になりました。2024年は引き続き様々な色を使い、多様性、光を示してゆく作品を制作したいと思います。色は今年も大陸で熟成されたアジアの色彩を追求したいと思います。
明治モダーンと題する展覧会が年末年始にかけて好評のアジアソサエティーです。竹内栖鳳の数点の作品が素晴らしく、また柴田是真、河鍋暁斎の作品が注目を浴びています。いよいよ、というかやっと、明治以降の現代に繋がる日本画に対する評価が始まったと感じました。
非西洋のモダニズムのあり方を模索し、明治期の巨匠たちが目指した「クラッシックジャパン」とはどんなものだったのか、ということを軸に近代日本画が本格的に紹介されています。ちなみに私の背景の作品は、竹内栖鳳です。これほどの作品が国外に流出していたと初めて知りました。日本画の世界的評価のために大きな存在感を示すと思われます。日本画に対する国際的な評価軸が生まれつつあると感じました。
中国の複数の国営メディアから取材を受けました。茶道、華道は言うに及ばず、水墨、医学、建築、仏教などが中国から伝わりました。それらを大切に受け継いで今日の日本文化があり、それらを学びに今や中国の留学生たちが頻繁に訪れています。日中の長い交流の歴史をふまえ、中国の留学生を大切にしたいとお話しました。
立川市立西砂小学校に来ています。この写真に写っている子どもたちが、みんな全く違う作品を、似たような揉んだ紙から生み出します。みんなが初めから持っている多様性、そして想像力の素晴らしさに感動します。
２月に上演するモーツァルト・オペラ「魔笛」の舞台セットと映像を考えています。従来の二項対立、牧歌的な夜と昼の対立ではなく、なぜ今「魔笛」なのか考え、かつてなかった斬新な上演をスタッフ一同模索しています。
2024年以降さまざまな国の国立美術館で新作が披露されます。これもその1点で、1月上旬に仕上げたいと思っています。この作品は北斎のベロ藍へのオマージュで色を選びました。同時にこれに続く作品の準備にもかかっています。次の作品は繧繝彩色をヒントにしようと思っています。
